(資料)高千穂のことわざ
高千穂町老人クラブ連合会・高千穂町社会福祉協議会「高千穂の古事伝説民話」1990年より抜粋しました。
一部、人権に関係する差別的表現は○○で伏せ字にしています。
大人向けのことわざは大人のことわざ辞典へ
  - 気象・天候
  
    - アカギレの痛い翌朝は大霜が降る
    
 - 秋の雨の三日、猫のつらの三尺
    
 - 秋の夕焼け、鎌を研げ
    
 - 朝雷の鳴る時は軒下にも出るな
    
 - 朝雷の鳴る時は一人の伯父の家にも行くな
    
 - 朝日の赤いのは雨のきざし
    
 - 朝降りは日の相
    
 - 朝焼けは雨となる
    
 - 雨の夜やみはまだ雨は上がらぬ
    
 - 蟻が地面に居なくなると雨
    
 - 蟻の宿替えは大雨のきざし
    
 - 牛が水を呑まぬと雨
    
 - 音が近くに聞える時は雨
    
 - 柿が多くなった年は時化が多い
    
 - 河童が騒ぐと時化が来る
    
 - 川石が泣く(露がふく)と雨
    
 - キビの根が上から出ると時化が多い
    
 - 北雲が続くと地の底まで割れる
    
 - 雲が長西になると長雨となる
    
 - 雲が上ると雨
    
 - 雲が二ツ嶽から出ると雨(大字上岩戸)
    
 - 鯉が水面に浮いたり跳ねたりすると雨
    
 - 五ヶ村に雨(夕立)が出たら屁もひりうせぬ(大字岩戸字永の内)
    
 - 五ヶ村山が近くに見ゆると雨(大字岩戸字永の内)
    
 - 迫(畑中)の煙りが上手になびくと雨、下手になびくと晴(大字岩戸字折原)
    
 - 雪隠がかざる(臭う)と雨
    
 - 雪隠がたぎる(臭う)と雨
    
 - その年の道草(かぜくさ)のシギレの数程時化が来る
    
 - たき火の煙が地を這うと雨
    
 - たばこの火が熱いと雨
    
 - キセルの火が熱いと雨
    
 - 俵石山から霧が越えると雨(大字岩戸字永の内)
    
 - (地震の時刻によって次の様に判断した)九は病五七は雨に四ツ日照り六ツ八ツ時は風と知るべし
    
 - 月に雨傘 日に日傘なし
    
 - トウキビの実が低くつくと時化が多い
    
 - 徳富のもん(者)がダゴ(団子)をうむすと雨が来る(大字岩戸字永の内)
    
 - トンビが高く舞うと雨になる
    
 - 中ん瀬から霜が上がると雨
    
 - 鍋の尻に火がつくと雨
    
 - なり木の豊作は時化の当たり年
    
 - 鶏(ニワトリ)が早く止まり木に止まると晴れ
    
 - 猫が顔を洗うと天気が良い
    
 - ねずみがいなくなると火が余る(火事になる)
    
 - 蜂や鳥の巣が低いと時化が多い
    
 - ハンズ(水ガメ)が泣く(露がふく)と雨
    
 - 昼からの雨と五十過ぎての恋はやまない
    
 - ふくろうが鳴くと晴れる
    
 - フンドシがしっかりしていると雨
    
 - フンドシがバリバリしていると晴れ
    
 - ミノムシが新しいミノをつけると雨になる
    
 - 山が近く見えると雨
    
 - 山と雲との間がすいていると晴れ
    
 - 夕方のブト(ブヨ)は雨のきざし
    
 - 夕立は馬の背を降り分ける
    
 - ユダル淵から霧が上ると雨(大字岩戸字永の内)
    
 - 夕焼けの明くる日は晴れ
   
   - 農作業
  
    - イゲドロ(野バラ)の花盛りに野稲を植えよ
    
 - 牛の鼻面が乾いて居ると病気と知れ
    
 - 大雪は豊作のきざし
    
 - カッポンタンに毛虫がわくと豊作
    
 - コウカノ木(合歓の木)の花盛りに粟を蒔け
    
 - コウカノ木(合歓の木)の花盛りに小豆の花が、一番に咲きなら柄取り。二番咲きなら実取り。三番咲きなら鞘取り。
    
 - 三十過ぎての子に意見、彼岸過ぎての麦の肥
    
 - ソバは二百十日が土の中
    
 - ソバは六十日で口に入る
    
 - ソバ蒔きに行く時にゃ水かたぎにも逢うな
    
 - 田は中作れ、畑はくろ作れ
    
 - 出穂見て四十日、出揃って二十日
    
 - 彼岸のあとさき麻を蒔け
  
 
 
  - 健康
  
    - 医者と南瓜は古いが良い
    
 - いとこの○○は脚気のくすり
    
 - ウグイスの糞で顔を洗うとキメがこまかく美しくなる
    
 - うまいものは宵の内に食え
    
 - うるしにかぶれた時は沢ガニをつぶしてつけよ
    
 - 脚気は朝露にまみれよ
    
 - 金釘を踏んだら金槌でたたけ
    
 - 寒の水につけた寒の餅は胸につかえない
    
 - 五月節句にヤマイモを食わんとグジ(ウジ)になる
    
 - 子供の病気がはやる時は南天の木で杵と臼を刻んで糸で首からかけてやれ
    
 - 子供の病気は穴を見よ
    
 - コンニャクは体の毒下し
    
 - コンニャクを食べると頭の毛が黒くなる
    
 - 中気には柿の葉を煎じて飲め
    
 - 痔には馬の糞をもやしてふすべると良い
    
 - 血止めにはヨモギの葉をもんでつけよ
    
 - 冬至の日に南瓜を食うと夏に病気をせぬ
    
 - 妊婦が火事を見るとホヤのある子が生まれる。この場合自分の尻を撫でると良い。
    
 - 妊婦がカマド作りや修理を手伝うと三つ口がある子が生まれる
    
 - ヌカブクロで体を洗うと美しくなる
    
 - 寝小便する子は柳の虫を焼いて食わせよ
    
 - 寝小便する子にはオガンチョロ(カマキリ)の卵を煎じて呑ませよ
    
 - ノドに物がつかえた時は仏前に供えた茶を呑め
    
 - ノドの痛い時はホオズキの塩漬けをなめよ
    
 - 肺病には鯉の生き血が良い
    
 - 墓場の花立カッポの水をイボに付けるととれる
    
 - 麻疹(はしか)の時は南天の木でテンコロを刻んで糸で首につるせ
    
 - 蜂にさされた時は歯クソをつけよ
    
 - 鼻血が出た時はドンノクボの毛を三本抜くと止まる
    
 - ハレモノにどくだみ
    
 - ハレモノには炭を練って付けよ又墨をぬれ
    
 - ヘソの穴をくじると腹が痛くなる
    
 - マムシにかまれた時は殺してその血をつけよ
    
 - マムシにかまれた時は早く血を吸い出せ
    
 - 耳の痛い時は南天の歯を煎じて呑め
    
 - 目ネブには櫛の背を畳にこすって目に当てよ
    
 - 餅を食べると乳出る
    
 - 助膜や肺病には赤犬の肉が良い
    
 - 火傷にはキュウリやヘチマの水をつけよ
    
 - ヤマイモを食って茶を呑むと中気になる
   
 
  - いましめ
  
    - 有るようで無いのがお金 無いようで有るのが借金
    
 - 云う所に影をさす
    
 - 囲炉裏をまたぐと罰が当たる
    
 - 家の中で口笛を吹くと蛇が出る
    
 - 親の意見となすびの花は千に一つもあだはなし
    
 - 女はほうきをまたぐものではない
    
 - 柿の木から落ちると○○○になる
    
 - 河童はケツゴを抜く
    
 - 壁に耳あり天知る地知る
    
 - 川だちは川からとらわれる
    
 - 木登りゃ木からとらわれる
    
 - セキレイは神の使いだから殺すな
    
 - タダより高いものは無し
    
 - 足袋は夜買え
    
 - 近道に橋は無い
    
 - 爪を切って火にくべると○○○○になる
    
 - 登らぬ木からは落ちない
    
 - 初詣の時はもの云うな
    
 - はみる馬死ぬるまじ
    
 - 枇杷は屋敷内に植えるな
    
 - 箒で人を叩くとネブが出来る
    
 - 前の嫁が小便たれなら後の嫁は糞ひりかぶり
    
 - 丸いタマゴも切り様じゃ四角、物も言う様じゃかどがたつ
    
 - 水の中で小便すると睾丸がはれる
    
 - ミミズの小便をかけると睾丸がはれる
    
 - 欲の熊鷹アブハチとらず
    
 - 夜爪を切ると親の死に目に逢わない
    
 - 渡らぬ川では流れない
  
 
 
  - おまじない
  
    - 足がしびれた時は眉につばをつけると治る
    
 - 上歯が抜けた時はその歯を床下に投げ込む「俺の歯とねずみの歯とどっちが先に生えるか」ととなえると早く生える
    
 - 疾病がはやる時は八ツ手の葉を入口につり下げよ
    
 - 火事除けには師走の十二日に水と書いた紙を柱に貼れ
    
 - キツネツキには焼け火箸をあてると離れる
    
 - 下歯が抜けた時はその歯を屋根に投げ上げ「俺の歯と雀の歯とどちらが先に生えるか」ととなえると早く生える
    
 - 地震の時は竹藪の中へ行け
    
 - 地震の時はクワバラクワバラととなえると良い
    
 - 乳離れの時は乳に鯉と云う字を三ツ書くと良い
    
 - 長尻の客には箒を逆さに立てよ
    
 - はやり病の時はニンニクを入口につり下げよ
    
 - 「昔から寝るぞ根石。頼むぞタルキ。何事ぞあらば起こせよ。家の柿の木。」と夜床に入りて休む前に三回唱えると火災や災害を報らせてくれると云う
    
 - ムカデが食いついたら「コケラコウ」とおらべ
    
 - 山に入る時は「アビラウンケンソワカ」と唱え乍ら行くと蛇にあわない
    
 - ヨコネが出来た時は囲炉裏の灰の上に自分の足形をつけ其の上にオキリを乗せて「神様私のヨコネを焼き切って下さい」と祈れ
    
 - 夜鳴きにはオンドリの絵を書いて枕元のフスマにさかさに張ると良い
    
 - 夜鳴きには次の歌を書いた紙を枕元のフスマにさかさに張ると良い。「夜鳴き子は、しのだの森に鳴くキツネ夜鳴かずとも昼になけなけ」
    
 - 夜鳴きには夜鳴き具を糸で子供の首にかけよ
  
 
 
  - 縁起かつぎ
  
    - 朝コブ(蜘蛛)が下がると縁起が良い
    
 - 朝汁をかけ飯を食うと怪我をする
    
 - 朝茶をよけると縁起が悪い
    
 - イタチが道を横切ると縁起が悪い
    
 - 一番箸で飯を食うと親に早く別れる
    
 - 犬の遠吠えは人が死ぬ
    
 - ウドンゲの花が咲くと不吉である
    
 - 柿の木に釘を打つと牛馬にたたる
    
 - 鳥が椎の木に止まって鳴けば火事になる
    
 - 鳥鳴きが悪いと人が死ぬ
    
 - 鳥鳴きが悪いと不吉なことが起こる
    
 - 元日の朝雀が騒ぐと粟が出来る
    
 - 元日の朝鳥が鳴けばトウモロコシが良く出来る
    
 - 元旦に八十八夜の茶を呑むと長生きする
    
 - 鬼門は壁でふさぐ
    
 - 糞を踏んだ夢は金を拾う
    
 - 玄関は鬼門に作るな
    
 - 水神様の御神酒を供える時は持って行ったシコ(全部)供えよ。この時ふり返ってはならない。
    
 - 葬式に行ったら塩で清めよ
    
 - 葬式の時仏様に供えたオマイモン(団子)を食うと何もこわくない
    
 - 葬式の時コガレ(オコゲ)を食うと夜這いに行った時ふるわない
    
 - 葬式は友引の日にはしない。どうしてもしなくてはならない時は藁人形を作って棺の中に入れる。
    
 - 流れ星があると人が死ぬ
    
 - 竹に実がなると戦のきざし
    
 - 竹に実がなると飢饉がある
    
 - 茶柱が立つと縁起が良い。又男の子が生まれる。
    
 - 血の夢は火事の恐れあり。
    
 - 月が連れ星をすると人が死ぬ
    
 - つばめが家に巣食うと縁起が良い
    
 - 手にトカキ(横一直線の筋)を握っている子は長者になる
    
 - 七夕の日に露で字を書くと上手になる
    
 - 七夕の日にイモガラの葉にたまった露で恋文を書くと想いがかなう
    
 - 豆腐とコンニャクの仕そこないは不吉のきざし
    
 - 流れ星は凶事のきざし
    
 - 虹の下をくぐると長者になる
    
 - 虹の下を米一升持ってくぐると良いことがある
    
 - ニワトリの頭を食うと早起きになる
    
 - 不時に鶏が鳴くと凶事がある
    
 - 不成就日には何もしない
    
 - 虹の夢は縁起が良い
    
 - 虹を見ると縁起が良い
    
 - ホウキ星が出ると戦が起こる
    
 - 仏様に供えた飯を食うとこわいものに逢わぬ
    
 - 蜜蜂は入ると縁起がよい
    
 - 蜜蜂は逃げると縁起が悪い
    
 - メンドリが鳴くと火があまる
    
 - より月のある年は墓を建てるものではない
    
 - 夜のコブ(蜘蛛)は不吉である。親の命日でも殺せ。
    
 - 夜は新しい着物はおろさない
  
 
 
  - その他
  
    - 秋なすは嫁に食わすな
    
 - 朝降りと女子の腕まくり
    
 - 蟻が鯛ならいも虫やくじら
    
 - あぶり○○七里かざる
    
 - 石原小便たまりがない
    
 - 一升食わんと山師は一人前になれない
    
 - 従兄弟から他人のはじまり
    
 - 亥の子団子を食わんと蝿は居なくならない
    
 - うちの米の飯より隣のズウシ(雑炊)
    
 - ウドンゲの花、後家の花
    
 - 遠慮腹にたまらず
    
 - 大分の人の通った跡にゃ草も生えない
    
 - お産の時には男は居るものではない
    
 - お産の時は青竹をにぎり割る位の力がいる
    
 - 女は山で昼寝するものではない
    
 - 男は敷居をまたぐと七人の敵あり
    
 - 甲斐興梠犬の糞
    
 - 嬶(かかあ)は貸しても砥石は貸すな
    
 - 河童の頭の皿の水がなくなると力がなくなる
    
 - 河童は春の彼岸に山から降りて秋の彼岸に山に登る
    
 - カラスの白糞
    
 - ○○○馬に蜂
    
 - キナ粉を持って山に入るとマムシが出る
    
 - ゲジゲジが頭を這うと頭が禿げる
    
 - 鍬は洗うよりぬぐいあげろ
    
 - 熊をとったらそこに墓を建てよ
    
 - 小糠三合あったら養子に行くな
    
 - 里芋を焼いて食うと出来なくなる
    
 - 山椒を摘む時に歌を歌えば枯れる
    
 - 三里の灸の跡のある人とは道連れになるな
    
 - ○○○○が兵隊ならば蝶々トンボも鳥の内
    
 - 死人の着物は左前
    
 - 小便一丁糞八丁
    
 - 庄屋の嬶(かかあ)にも云うて見にゃ判らん
    
 - 十五夜のなり木の盗みは盗みにゃならぬ
    
 - センモンの節句働き
    
 - 大工は胸から山師は腰から
    
 - タカチュ(高千穂)の立小便はつればり
    
 - 竹は六十年目に花が咲いて実がなる
    
 - 縦割れ八寸箸八寸
    
 - タマゴの木登り見たこと無い
    
 - チシャムシ(イモリ)が食いついたらコッチ牛がはらまにゃならない
    
 - ○○○のおどり込み
    
 - ダテの薄着
    
 - タデ食う虫も好き好き
    
 - つくつくでつかんのが寄附帳つかんつかんでつくのがへコの糞
    
 - ツヅラの多い所にヤマヘビ(マムシ)が多い
    
 - ツビが冷めてから出来た子は役に立たぬ
    
 - ツムジが横にある人は意地が悪い
    
 - ツムジが横にあると物覚えが悪い
    
 - 爪を切って火にくべると○○○○になる
    
 - 爪の上ひ火をともす
    
 - 天神様の脇差しで後がない
    
 - 豆腐にカスガイ、糠に釘
    
 - 遠くの上田より近くの下田
    
 - 遠くの親戚より近くの他人
    
 - 年取った猫は猫嶽に登って出世する
    
 - なかだち、さかだち
    
 - なろうよりなれろ
    
 - なんぎぼ(貧乏人)の子沢山
    
 - 鶏の唄い始めに笑うと唄わなくなる
    
 - 人間枕は買うてもない
    
 - ネズミが家に居なくなると火が余る
    
 - 話は糞かぎり
    
 - はぬる馬、死ぬまで
    
 - 半夏の大糞流し
    
 - ハンヅ(ミズガメ)が泣くと(露をふくと)雨
    
 - 火の玉が飛ぶと人が死ぬる
    
 - 日向ガタ、日陰ベタ
    
 - 日和雨は狐の嫁入り
    
 - 古ぼっくりに火がつく
    
 - 蛇が家の中に出たら線香をたくと逃げる
    
 - 坊主の頭とウソはいうた事はい
    
 - 孫は子よりも可愛い
    
 - マムシをとって鳴かせると後から後から出てくる
    
 - 眉毛の長い人は長生きする
    
 - 味噌豆は七里行っても後返って食え
    
 - 向うずねにはノミもはわすな
    
 - 娘三人居れば身代つぶす
    
 - めん鳥が鳴くと火が余る
    
 - ○○○火におぢず
    
 - ヤセギスの大飯ぐらい
    
 - 夜山の中で狸に化かされたと思った時はへそをなでてみて毛がもじゃもじゃしていれば化かされている
    
 - 若い時の苦労は買うてでもしよ
    
 - 若白髪は幸運のきざし
  
 
 
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